一般社団法人 日本道経会

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日本道経会は、「道徳経済一体」の理念に基づき、産業人教育の推進ならびに繁栄と永続の企業の創造につとめ、 経済倫理の確立および経済界の安定的発展に寄与し、地球市民の一員として社会に貢献することを目的としています。

活動予定

令和2年1月20日~29日
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21日(火)
新年 岐阜経済講演会
22日(水)
23日(木)
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29日(水)

講演例会を開催【三重支部】

活動報告
令和元年12月10日
坪井 常弘

令和元年11月19日(火)13時より三重県尾鷲市商工会議所にて、第四管区尾鷲海上保安部部長の松浦あずさ様をお迎えし例会を開催しました。

【講演要旨】

<海上保安庁の仕事>

我が国の領土は、世界で第61位にすぎませんが領海及び排他的経済水域を含めた面積では世界で第6位の広さとなります。この広大な海上を警備するのが私たちの主な仕事です。

具体的には、海上における犯罪の取締り、領海警備、海難救助、環境保全、災害対策、海洋調査、船舶の航行安全の活動です。「よろず屋」として海上保安庁だからこそ出来る業務として行うものもあります。

一例をご紹介しますと、平成27年4月の上皇上皇后両陛下のパラオ共和国での慰霊訪問の際には、両陛下が海上保安庁巡視船「あきつしま」に宿泊されました。

極めて異例なことですが、パラオの警察官はわずか200人で、警備にあたるのは50人足らず、警備体制の整ったホテルもないという事から実現されたものです。

海上保安庁は全国に11の管区があり、尾鷲海上保安部は第四管区に所属し、PL型巡視船「すずか」、26トン巡視艇「みえかぜ」が配備されています。

管轄は、三重県大紀町以南、沿岸とその沖合ですが、「すずか」は広域派遣されることもあります。

<尖閣列島での業務>

近年では、中国公船の領海侵入事案が多く発生していることから、担任水域を超えて尖閣列島にも警備業務として派遣されています。巡視船「すずか」もこの任務にあたりますが、「すずか」は高速船タイプと言う構造的理由からよく揺れることに加え中国公船を領海外に出すために大音響の拡声装置を使うことから、たとえ休憩時間や睡眠時間であっても全く休まらない過酷な状況での船上勤務となります。

<女性保安官として>

高等学校を卒業すると同時に海上保安庁へ入りました。当時は女性保安官がほとんどいない状況でとても珍しい存在でした。最初に配属された保安部の直属上司は、元海軍の男性保安官でした。

昔気質のため、女性船乗りは性分として受け入れられないと、2年ほど認められませんでしたが、私は一生懸命仕事を覚えやっていました。私の成人式の日に緊急出航があり、式典にも出席できなかったのですが、その日の午前2時ころだったと思います。直属上司と私を含む3人でワッチをしていた時です。「月虹(げっこう)」といわれる月の光でできる虹を見ました。直属上司でも今までに1度しか見たことのない珍しい現象です。その時に直属上司が「海の神様が祝福してくれているに違いない」と言葉をかけてくれました。予期しない上司の言葉に私は、ワッチ※という大切な仕事中なのに涙があふれてしまいました。それからは直属上司の私に対する態度が徐々にですが変化し沢山の事を教えていただきました。今、こうして皆さんの前で海上保安部長としてお話しできているのも、その上司のおかげと心から感謝しています。(※ワッチとは船員言葉で、見張り・航海当直のこと)

また、時代は流れ女性保安官の数も当時と比べ、とても増えてきました。ささやかではありますが、女性保安官の礎となったのではとも思っています。

<最近の若者>

映画「海猿」のおかげもあり、海上保安官になりたいと思ってくれる人が一時期増えたのですが、今の若者は、スマホがなければ生きていけない人も多く存在しており、スマホの電波が届かないとの理由で海上保安官をやめてしまう人も出てきています。せっかく難試験を突破して入ったのにと思うと残念な気持ちになります。

<まとめ>

これからも、海上保安官一人ひとりが、地域・社会に貢献しよう!という強い気持ちをもって任務にあたることが大切だと考えています。そのためには、常に職員のリーダーとして職員一人ひとりの強みを引き出し、地域や社会への貢献を通じた成長を実感することを支援していきたいと考えており、いろいろな機会を使って職員とのコミュニケーションを高めていかねばと思っています。

感想

女性保安官として、今までの道のりは大変だったと思いますが、「月虹」のお話は性別にかかわらず、自分に与えられたことを一生懸命やることが人生にとってどれだけ大事なことであるかを改めて考えさせていただきました。

私たちも長い人生の中で、事の大小はあるかもしれませんが、保安部長のような経験をして生きてきました。

これからの人生の中でも様々な出来事がおこると思いますが、神様に祝福されるような人生を送っていきたいです。

コラム

気力を高めて道経一体経営の推進を

日本道経会の会員のみなさま、新年あけましておめでとうございます。 昨年は年号が令和となり新天皇が即位され、祝賀ムードで年を終わりました。 一方自然環境の変化で豪雨による水害が多発し、各地に甚大な被害をもたらしました。各地域における早い復興を心より願うばかりであります。 一方経済に目を向けると、米中の貿易問題が深刻感を深めております。日本の経済運営、外交運営が非常に難しい時代に入ったように思います。 今年はオリンピック・パラリンピック開催の年、5年先には...続きを読む